2024年11月30日

酒類業界に必要なスキリング

少し前から国策的に、新しい職業に就くための、

“リ”スキリングが言われていますが、


酒類業界にはその前に、

『スキリング』(スキルの習得)が必要だと感じます。


御多分に漏れず「働き手不足」「新規採用困難」が言われ、

業界で働く人たちも、雇用する企業側も圧倒的に、

『スキリング』(スキルの習得)などする暇があれば、

「1軒でも営業回ってこい」「業務を回してから言え」

みたいな慣習と言いますか、

構造的(低収益・人への投資余力無し)問題によるところか、

『スキリング』(スキルの習得)の優先順位は、

最下位に近いのではないでしょうか。


しかしながらこれではますます酒類業界に光は見えません。


話は変わりますが、

先日聞いた話では、最大手CVSの酒類営業方針が、

いよいよ私が常に申し上げている、

“飲み場ありき”“業務用での展開ありき”へと、

ようやく大きく舵を切ったとのことでした。


であれば、酒類業界に必要な『スキリング』は何か?


当然、これから育てる“酒を売る”ことができる業務店を識ることです。


すでに売れている酒が勝手に売れている(=来店客がオーダー)店ではなく、

売れない酒、杯単価の高い酒を売ることができる店を学ぶことです。


以前の記事(超高収益店の凄さ)でも採り上げました店に先日も伺いましたが、

高付加価値でも知られていない銘柄の1杯千円台、二千円台の酒を売りながらも、

一般のサラリーマンOLが次々来店され、ワイワイガヤガヤ気軽に楽しんおり、

高単価にも関わらず満席になっていました。


先ずは酒類業界の特に「製販三層」と言われる企業のスタッフこそ、

こうした店を学ぶべきであり、学ぶことができる仕組みがあります。


こうした『スキリング』無くして、

どうやって新たな育成酒で市場を創造することができるでしょうか。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2024年11月23日

首都圏ベッドタウン平日夜の外飲み雑感

今週の木曜日夜、溝の口のイタリアンにお邪魔しました。


『溝の口』は、東急線とJRがあり、

川崎や渋谷へのアクセスがしやすい高い利便性を備え、

首都圏屈指のベッドタウンの一つと言える街です。


そんな溝の口の木曜日の夜、

駅に降り立つと、帰宅するサラリーマンをはじめ、

地元の老若男女でかなりの混雑具合で、

地域人口の多さを感じさせます。


しかしながら、駅徒歩3分のイタリアンへの道すがら、

立ち並ぶ居酒屋や和食屋など、飲食店はノーゲストが目立ちます。


伺ったイタリアンも私たちの予約以外は入っていないようで、

18:30入店だったこともあり、まだ時間が早いのかと思いましたが、

21時前ごろにお店を出る時も、他の来客は無しという状況でした。


そこから駅へ向かう途中の先の居酒屋、和食屋も1組、2組と振るわないようです。


弊社事務所のある「調布」もそうですが、

こうしたいわゆる“酒主体業態“の平日の集客は、

コロナ直後に比べ、その勢いは落ちてきているように感じます。


寿司居酒屋などの、比較的リーズナブルな“食主体業態“は、

そこそこ集客できているのですが、

調布でも先日伺った和風居酒屋でも、私の入店から退店まで私たちだけという状況でした。


こうした首都圏ベッドタウンの状況と比較して、

都内中心地の“酒主体業態“はバー業態も含め、かなり盛況であるように感じます。

コロナ直前の状況を超える勢いの店も少なくありません。


コロナ収束後1年半。

夜の街は、その終わる時間が早まっているものの、

都心回帰の流れが強まっていますね。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2024年11月16日

地方小規模市の外飲みの実情

先日、出張先の会食にてお邪魔した、

その地域ではビジネス会食でも使える居酒屋さん。

この度改装されてリニューアルオープンされたとのこと。


以前の気軽めな個室居酒屋から、

完全に接待で使える半個室の和食店になっていました。


店主によると、

・客数が減っていること

・働いてくれるスタッフの確保が難しいこと

・席数を減らしても客単価を上げていかなければならないこと

により、この度の改装を決断されたとのことでした。


まさに地方の小規模市の夜の街、外飲みの現状を現していますね。


さらに悪いことに、特にコロナ以降、

“足がない“状況に拍車がかかっています。


その市も、その市よりも比較的夜の街が栄える隣の市も、

夜間はタクシー、代行共に1台か2台で回していて、

飲み終わって呼んでも1時間近く待つのは当たり前。

ヘタをすると、いつ寄越せるかわからないと言われるような状況です。


今回の会食でも、先方の方にノンアル飲食の方を設定し、

役員の送迎をしなければ、おちおち会食もできないのが実情なのです。


そのタクシー運転手も超高齢化しており、

1台2台いる現状ですら、近い将来は危ういと思います。


これが10万人以下の地方小規模市の夜の街の実情なのです。

地方での夜の外飲み、益々、加速度的に厳しくなるでしょう。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画