要は、“閉鎖的コミュニケーションの繰り返し”
日本酒業界では、
年齢性別を問わずいる“コアな日本酒ファン”と業界関係者が集まる日本酒イベントが各地で開催され、
造り手と飲み手、さらにはファン同士がSNSでも繋がり、
その中で似た考えや意見、共感を得やすい情報のみが増幅、強化されていくことで、
新たな気づきを失い、知らず知らずのうちに新たな飲み方や飲み手が愉しめるような多様性を排除してしまっているような現象が見られます。
「イベント盛況、実需低迷」
「イベントやSNSでは若い人や女性に日本酒ファンが増えているのに、実需は伸びない」
「海外ハイエンドレストランでの好反応や、著名人や専門家、インフルエンサーによる発信強化がなされるも、減少傾向に歯止めがかからない」
といったことは、私はこの「エコーチェンバー現象」だと思っています。
要は、好きな人や業界内だけで盛り上がっているだけで、その外にいる“新たな飲み手の創造”にはまったく繋がっていないと言って良いのです。
ではどうすれば良いのか?
こういったSNSで繋がった同類コミュニティの外へ『日本酒の飲み【場】を増やす』ことが必要と考えます。
2本前のブログ記事でもお伝えした通り、
■日本酒専門店ではない既存の料飲店のドリンクメニュー採用を展開する。
■いわゆる飲食店ではない【場】への豊かさを高める要素として“飲み【場】”の併設を展開する。
この2つを“ゼロイチ”戦略で展開することしかないと確信しております。
既存コミュニティの外へ日本酒の良さ(価値)を伝える!
このための投資と中長期的に集中して展開する戦略をもって臨まない限り、
日本酒の実需が根本的に伸びることはないと言って良いと思っています。
環境開発計画 山本 利晴