2022年03月26日

ただ酔うための酒と、命の水たる酒と

ようやく“まん防”が全国で全面解除され、

春本番を迎える中、酒主体の料飲店にも通常営業が戻りました。
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もう二度と、外食“禁酒法”が出されないことを心より祈念いたします。

さて、そんな中、新聞等のメディアに掲載された3つの記事に注目しました。

(1)アメリカのアルコール関連死がコロナ禍で急増、20年に3割増(※2022年3月24日nikkei.com記事)

(2)「下戸、苦情」で下克上、飲まない人々のノンアル革命(※2022年3月24日nikkei.com記事)

(3)ホントに飲酒で免疫力は下がるのか?コロナ禍の今こそ徹底検証(※2022年3月24日日経Gooday記事)

以上です。

詳細の内容は各メディアを参照いただければと思いますが、

この3記事に共通しているのは、

「ただ酔うための酒は【悪】である」という趣旨です。


私も当然「ただ酔うための飲酒」は問題であるという側面では賛同します。

しかしながらこれらの記事には、

酒の存在意義であると言って良い“命の水”たる側面が無視されています。


現下某国で行われている戦争における情報戦のようなものでしょうか。

ある一面、片面からだけ物事を見てしまうと、見解はどうしても偏りますね。


酒に関しての最近の【悪】とする潮流も同様ではないでしょうか?

酒には、人と人との関係を豊かにする側面もあります。

酒には、適量飲酒と適度なおしゃべりで、ストレスを解消し、明日への活力を得られる側面もあります。

酒には、神事から宴まで、人の歴史と文化を育んできた側面もあります。


そうした側面は一切論ぜず、ただただ【悪】であるという発信は、人が人たる文化的側面の一部をも【悪】とされかねないと強く危惧するところであります。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2022年03月19日

ひとくくりに外食というなかれ

コロナ第6波の“まん防”が全面解除されますね。

この2年間で、外食の存在意義の変化が極端に加速したことは、いうまでもありません。


コロナ対応も後半戦といった状況の中、

いよいよお店への国や自治体からの支援金も無くなっていきますし、

コロナ借入金返済懸念も顕在化しています。


酒主体業態のお店は今後、個人店も閉店するところが増えてくるでしょう。

チェーン店は昼&食業態への業態変更や小売部門強化など、

酒業態からどんどん離れています。


こうした流れからも、

また、お客様のライフスタイルの変化も大きく、

外食の存在意義は、とにかく“早く”“安い”店か、

特別な日や人と“特別な時間”を過ごしたい店か。

完全にどちらかに存在意義のある店しか盛業しなくなっていくと、

言われているよりさらに極端にそうなっていくと見えます。


前者の店は、あらゆる原価が上がり続ける今、できるだけ人を介さず人件費を削るか、

そして後者の店は、お客様に喜んでいただける“人”をつくるか、人にしっかり投資できる店か。


もはや同じ“外食”といってくくれない、

まったくの別物になると言って良いと思います。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2022年03月12日

酒場・ディナー業態はますます高付加価値へ向かう

長期化するコロナ禍、戦争の影響を主因として、

ニュース報道などで確実かつ一斉に、

値上げと雇用環境の厳しさが目に見えて表面化してきています。


街を歩くと、特に駅前一等立地に出店していたチェーン居酒屋が軒並み撤退し、

商業ビルの空きが明らかに目立つようになってきました。


さらには大手だけでなく、

中小規模の酒場・レストランなどのディナー業態の運営会社の、

直近の経営指標を見ると、黒字企業割合は2割台であるのに、

経常利益率が3%、5%、業態によっては10%も計上されているように、

小規模店が補助金で潤うという状態が2年も続いて常態化していると言って良く、

“まん防”措置が取られなくなって、かつ簡単にコロナ前のような集客が難しいとなれば、

多くの小規模ディナー業態店舗が潰れるであろうことは想像に難く無いです。


かたや、以前もブログで「不便でも関係ない。人が集まる【場】」として取り上げたように、

一部の元気な個人店のレストランや酒場は、

家賃の安い郊外で、コロナ禍でも予約が取れないという店が少なくなく、

こうした店舗は概して“高単価&高付加価値”の非日常・完全目的店舗です。


店側の仕入れ値も軒並み上がり続ける状況の中、

安くして集客する業態の店舗は持たなくなることも自明の理です。


となれば、今後のディナー業態が向かう方向性は、

日常では節約節約でも、今日だけは特別な大切な時間をこの店で過ごしたい!

どうせなら多少高単価でも、高付加価値なら是非行きたいと選ばれる店。

こうなるしかないと言って良いと思います。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画