2022年11月26日

と_and_with

先日は、『渋沢栄一の「論語と算盤」に学ぶ』と題した講演を拝聴致しました。

講演の内容は壮大なお話でしたので、私がここで要約してご紹介することは控えさせて頂きますが、

その中で一つ、“「と」の力”というお話を、自分なりに解釈してみました。


以前、和酒“麹文化の酒”の良さ(価値)を伝えるにあたり、

麹文化というものを“「と」の力”を使って浸透させられないかと取り組んだことがあります。


麹は日本の酒、食文化に欠かすことのできないものです。

当然、麹文化の食と酒の相性、多様な楽しみ方も存在することから、

和酒メーカー“と”、味噌や醤油、みりんなどの麹に関連するメーカー“と”が、

アライアンスを結び、共に麹文化を浸透させていくことが、

それぞれの商品の価値を相乗効果でエンドユーザーに知ってもらえることに繋がると。


しかしながら、残念なことに、そこにはやはり“壁”がありました。


今回の講演でもこの“壁”についてお話がありましたので、私たち以外の業種業界も同様なのだと思いましたが、

ある大手味噌メーカーに至っては、同じ麹文化であっても酒とは組むことができないなどと発言する方がおられるような始末でした。


ただ、こんなことで私は諦めません。

今後も、さまざまな展開で、この“「と」の力”、私は“アライアンス”とか、“Co”などとも言っていますが、

日本の和酒、麹文化の酒の良さ(価値)を浸透させる一助となるべく、しぶとく取り組みを進めて参ります。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2022年11月19日

デジタルが人間を超え、人と人との交わりの大切さが増す。

先日、某著名な日本の研究者でメディアアーティスト(ジャーナリストで小説家の、この方のお父上の書籍は昔よく読みました)の講演を拝聴する機会を頂きました。


この方の頭脳処理速度の速さをもって“計算機自然”をテーマにしたお話で、

大変な情報量と、ヨコモジの連続で、表面的には何を言っているのか理解不能にも感じられる内容ながら、

要は、現在人間が担う仕事の大半は今後急速にデジタルに当然のように取って代わられ、

持たざる人には仕事がなくても生きられる社会保障を、

持つ人へはさらなる集中が進むため、しっかりと“資本”また“キャッシュ”を持っておくべきという趣旨であったと私は理解しました。


例えば、映画も音楽も、短時間で、かつ1人で、制作することができるようになり、

直近ではTwitter社が半数の社員を解雇したように、

すでにある“計算機自然”が浸透すれば、人という労働力の大半は不要と言っているのでしょう。


私はこの講演を拝聴して、そうなればなるほど、

人と人との交流、ご縁、語り合いの大切さが益々増すと感じました。

その潤滑油たる『酒』や、その“場”たる『Bar』の存在意義が高まると。


計算機自然の世界で、人間という存在が消え、ロボットばかりになれば別ですが(笑)

血の通った『人間』の自然、『人間』と自然が存在する以上、

『酒』や『Bar』の存在意義は無くならないのです。


最近言われている「酒は百薬の長ではなく、一滴でも飲めば体に悪い」という論調にも近いですね。

『人間』はただ体だけで出来ているのではなく、『心』がその存在を支えているのです。

『心』の潤いも大切に。

このことが近未来の世界でも大切であることを再確認できた講演拝聴の機会でございました。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2022年11月12日

飲食店の値上げに理解を?

ここ最近、毎月の倒産件数が増加傾向になっているようです。

連日の報道では、ありとあらゆる商品の値上げがニュースになっています。

消費者だけでなく、多くの業種で原価高騰し、

飲食店も、いまだコロナ禍の来客減から脱却できない中、働く人も集まりづらく、

さらにこの原価高騰と、三重苦以上の状況が重くのしかかっています。


そんな状況下で、飲食店の「値上げに理解を」訴えるポスターを全国に配布するという記事がありました。

もちろん、飲食業界全ての業態が、「値上げに理解を」求めたくなる状況ではありますが、

ファーストフードや半中食のような業態ならまだしも、

酒主体業態でお客様に「値上げに理解を」求めるようなお店では、現下の状況でなくても厳しいでしょう。


別の記事では、いまこそ業務用業界を挙げて“外食の楽しさを創造”すべし。というものがありました。

特に、酒主体業態では、“モノ”を売る側面よりも“コト”や“トキ”、そして“ヒト”を売る側面が強く

その魅力を求めてお客様が来店されるため、“モノ”の「値上げに理解を」というポスターを貼るというのは本末転倒だと感じます。


そもそも魅力ある酒主体業態の飲食店は力強く復活しているところが多く、

そうしたお店では、そもそも高リピートで利益率も高く、現下の値上げの波にさまざまに対応できているといって良いと感じています。


ただ、飲食店側の自助努力だけでなく、製販三層からの全面バックアップが必要な時期であります。

メーカーをはじめ、酒主体外食をとりまく全ての層ではいまこそ、業務用市場に力を注ぐべきであり、

それなくして、コロナ禍を超える新たな飲酒文化は創造できないと断言して良いと私は思います。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:酒類業界
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画