2023年03月04日

酒にとっての『認知』と『認識』

“認知度が高いのに、売上が下がり続けている”

特に和酒では、そうした商品が多いように感じます。


商品名を言うと皆が知っている、または、CM等では見たことがあるが、

一度も飲んだことが無いと、特に若い人から聞くことが多いです。


ここに、酒にとっての『認知』『認識』の間にある、簡単には越えられない深く大きな溝があると思います。


では、『認知度』が高いのに、『認識』されていない酒はどうしたら良いか?


酒にとっての『認識』『理解』といったものは、

お客様の“頭”に対してだけでなく、“身体”に対して、一定の回数を持って『浸透』させる。


お酒は、洗剤などの日用品と違い、毎日必ず必要なものではありませんし、

洗剤などの日用品と違い、全世代に必要とされるものでもありません。

大半の人にとってお酒は、“無くても問題ない”ものであるため、

“一定の回数を持って『浸透』させる”には、【場】が必ず必要になります。


お酒にとってこの【場】とは、【家】【外】しかなく、

【家】飲みでは、新たに飲んだことのない酒を広告広報などで【認知】はさせられても、

飲んだことのない酒を買ってまで飲ませる【認識】させるまでには至りません。


となると残るは【外】飲みで、“一定の回数を持って『浸透』させる”【場】を創造するしかないのですが、

この“一定の回数を持って『浸透』させる”ための閾値に達するまでを戦略化して展開できている酒メーカー全体でも数社に限られ、和酒ではさらに少ないと言わざるを得ません。


戦略化するために目的を明確にし、自社のリソースを『業務用営業』に振り分けられるか。

これが、和酒を【認識】させるというテーマに対し、問われ続けているのではないでしょうか。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画