2023年06月24日

大好きなBarにて

神楽坂のBar

オープンは13年前の6月。

その際、私も微力ながら少しだけ開店準備のお手伝いをさせていただきました。


カクテルの世界大会でも優勝されたことのあるオーナーバーテンダーさんは、

その技術が最高峰であることは言うまでもなく、

私が大好きなのはそのお人柄。


まったくブレない強い芯を持たれている職人でありながら、

この上なく謙虚な姿勢で、優しい笑顔と声のトーン。

Barという宿木に集うさまざまな人たちを、tenderに思いやりをもって優しく接する、

まさに“The Bartender”といって良い、素晴らしい方です。


私が起業して少しして伺って以来でしたので、1年半ぶりくらいに伺いましたが、

歓待くださり、素敵な時間を過ごさせていただきました。


会話の中で、バーテンダーの大先輩方のお話になり、

オーナーバーテンダーさんが“店長”と呼ばれていたお師匠さんはもう79歳になれるとのこと。

銀座で現役バーテンダーとして、開店時間から閉店時間まで、しっかりとお立ちになられています。


まさに生涯現役。バーテンダーとは本当に素晴らしい仕事です。


店舗という現場からは離れた私ですが、

私もバーテンダーとしての矜持はしっかりと持った上で、

日本の酒文化の復権、新たな飲み手の創造の一助となれるよう、

まだまだ励まなければならないと、背筋が伸びる思いでした。


素晴らしい時間をありがとうございました!

そしてオープン13年、本当におめでとうございます!!

また伺います。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2023年06月17日

事業はつまるところ『継続』

先日、ある打ち合わせ前の雑談にて、

近くにニューオープンした、

飲食チェーングループの新店舗ビストロ業態が話題に上がりました。


この業態は、元々、有力地場チェーンであったものが、

大規模飲食グループに買収され、

この店舗も、元々の地場チェーンのオーナーであった方が、

自身の好きな世界観を表現した洋食店であった場所でしたが、それを閉め、

今回、大規模飲食グループ買収後、閉店し、新たにビストロ業態としてオープンしました。


その隣には、買収されたフラッグシップ業態と言って良い、もつやき屋がありますが、

買収前から、いつも満席の繁盛店ながら、利益はまったく出ていなかったという、

いわば、“美味しいものを安く”食べさせるお店でした。


そして今回隣にオープンしたビストロ業態ですが、

明らかに、同グループの隣の店よりも、特に料理単価が高く設定され、

買収による新たなノウハウが入った店としてオープンしたなと感じられる業態となりました。

計画通りに売れれば、しっかりと営業利益が残る実現可能性検証がなされているとみえます。


ただ、店名にも同じグループだと分かる状態で、

隣が明らかに“美味しいものが安く”食べられる姉妹店がある立地に出店し、

果たして高い利益を出せるだけの集客が継続させられるでしょうか。

注目したいと思います。


この買収された地場チェーン、オーナーは良いでしょうが、

事業としては買収後、上記のように少し混迷しているようにも感じられます。


つまるところ、飲食店も、永く続く業態であるかが大切であることを勉強させられる事例であると思いました。

一般的には、お客さんがたくさん入っている店が、良い店のように言われがちですが、

本質的にはそうではなく、お客さんに永く愛されることと同じくらいに、

付加価値が高い=粗利が高い

営業利益がしっかりと残るビジネスモデルが大切であると思います。

その両輪が着実に回ること。その回りを保つ、ちょうど良いバランスであること。

それこそが、店をやるにしても、事業を起こすにしても、大切なことだと私は思うのです。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2023年06月10日

基軸をぶらさず焦らないブランディング

先日、京都出張の際、

某お酒のメーカーさんによる運営の体験専門店にお邪魔しました。


伺う前、体験予約を入れようとホームページをチェックしたところ、

1ヶ月先までの予約可能のシステムで、その1ヶ月先までほぼ埋まっている状態でした。


こちらのメーカーさんは、神奈川県にも同様の施設を、

そして、銀座では業務委託で発信型のBARもやられています。

昼から営業しているそのBARも、いつも満席状態の繁盛店で、

基本1カテゴリのお酒メーカーながら、飲み手を惹きつける発信ができています。

しかも、どの店舗も、若い方や女性が中心で、

いわゆるお酒の常飲用者層ではなさそうに見える客層なのです。

今回伺った京都店でも、おじさんは私一人、、、で、あとの4名は若い女性でした。

それも平日の14時です。


こちらのメーカーさんが凄いのは、

他の和酒メーカーよりも圧倒的に「広告宣伝費」率が高いこと。

以前、何かの記事で広告宣伝比率が2割あると書かれていました。


しかも、今の和酒業界に蔓延しているような、売れそうな酒(ウイスキーやジンなどの洋酒)を安易に手掛け、

本業を忘れたかのごとく展開するのではなく、

このメーカーさんは、何度も訪れたという経営危機にも基軸をぶらさず、

独自性ある本業に、時間がかかっても焦らずに集中して取り組まれ、

遂には、日本でも世界でも、カテゴリよりもブランド名の方が知れ渡るまでの、

確固たるブランディングを築き上げられています。


京都のお店に伺う前には、もっといろいろな商品が売ってあるありがちな直営店かと思いきや、

実際に伺うと、なんと!京都の一等地1階にも関わらず、

本当に“体験専門店”、商品の販売コーナーはなく、ただひたすらに“体験”だけを提供する施設でした!

このスタンスから見ても、個別のもうけを追うのではなく、

広告宣伝の位置付けをしっかりと戦略的に行われていることが感じられました。


本当に勉強になる、

そして改めて私たちの取り組みの方向性が間違えていないことを再確認させて頂けた機会になりました。

ありがとうございました!

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画