近くにニューオープンした、
飲食チェーングループの新店舗ビストロ業態が話題に上がりました。
この業態は、元々、有力地場チェーンであったものが、
大規模飲食グループに買収され、
この店舗も、元々の地場チェーンのオーナーであった方が、
自身の好きな世界観を表現した洋食店であった場所でしたが、それを閉め、
今回、大規模飲食グループ買収後、閉店し、新たにビストロ業態としてオープンしました。
その隣には、買収されたフラッグシップ業態と言って良い、もつやき屋がありますが、
買収前から、いつも満席の繁盛店ながら、利益はまったく出ていなかったという、
いわば、“美味しいものを安く”食べさせるお店でした。
そして今回隣にオープンしたビストロ業態ですが、
明らかに、同グループの隣の店よりも、特に料理単価が高く設定され、
買収による新たなノウハウが入った店としてオープンしたなと感じられる業態となりました。
計画通りに売れれば、しっかりと営業利益が残る実現可能性検証がなされているとみえます。
ただ、店名にも同じグループだと分かる状態で、
隣が明らかに“美味しいものが安く”食べられる姉妹店がある立地に出店し、
果たして高い利益を出せるだけの集客が継続させられるでしょうか。
注目したいと思います。
この買収された地場チェーン、オーナーは良いでしょうが、
事業としては買収後、上記のように少し混迷しているようにも感じられます。
つまるところ、飲食店も、永く続く業態であるかが大切であることを勉強させられる事例であると思いました。
一般的には、お客さんがたくさん入っている店が、良い店のように言われがちですが、
本質的にはそうではなく、お客さんに永く愛されることと同じくらいに、
付加価値が高い=粗利が高い
営業利益がしっかりと残るビジネスモデルが大切であると思います。
その両輪が着実に回ること。その回りを保つ、ちょうど良いバランスであること。
それこそが、店をやるにしても、事業を起こすにしても、大切なことだと私は思うのです。
環境開発計画 山本 利晴
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