“やひ恋”のキャッチで観光発信が盛んな地域にあって、
その中の観光コースとして酒蔵見学を設定して集客。
日本酒販売が増加した1995年には年商2億6千万円だったものが、
2023年には1億円と4割以下まで落ち込んでの破産ということです。
最近は他の酒蔵でも、
酒蔵による飲食付属ショップの開店や、見学コースの設定、
蔵開きなどのイベントも盛んに行われていますが、
このニュースに接し、改めてこうしたイベント的な盛況と、
実需が伴っていないことを確認できますね。
ここ数年、“日本酒ブーム”“日本酒ブーム”と言われても売れていない。
これは最近の“クラフトビールブーム“や、“日本ワインブーム”、
“クラフトジンブーム”など、“ブーム”と言われているものほど、
その実、ただただインフルエンサーやメディアが騒いでいるだけで、
大半の銘柄は売れているわけでは無い。
トップメーカーの一人勝ち、
もしくは上位銘柄が圧倒的で残りは桁違いに小さい規模のロングテールであり、
厳しいメーカーがほぼ全てであるということです。
本件のような規模の大きく無い地酒酒蔵がいくら頑張っても、
新たな市場は創造できないのです。
そろそろこうした“ブーム”に惑わされることなく、
特にその酒ごとのリーディングカンパニーが地に足をつけて、
リスクを取って投資をしっかりと行い、中長期を見据えて新たな飲み手を創る。
新市場創造へ踏み出しませんでしょうか。
環境開発計画 山本 利晴
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