2024年08月31日

ジン頭打ち??

先日、某業界紙に量販店の販売動向として、

大手小売店マネージャーの言葉が掲載されていました。


ジンを買うお客様は益々「翠」一択が加速しており、

他銘柄の付加価値商材が出てこないと、

これ以上、ジンの市場は伸びないと感じているとのこと。


この認識、以前から私が繰り返し言っていることですが、

酒業界の大いなる間違いというか誤解というか、

顧客視点の無さというか、、、


“ジン頭打ち”という言葉は、飲み手視点では全く無い言葉なのですね。


いまだに「スピリッツ」部門だとか、

「ジン」「ラム」「テキーラ」などのカテゴリだとか、

業界視点の分け方でマーケティングを見てしまっています。


そろそろ酒業界も気が付かないでしょうか?


一部のコアファンを除く、大半の一般ユーザーである、

普通の飲み手、お客様にはそんなことは関係ないことだと。


新市場を創る、新たな飲み手を創るためには、

業界視点ではかっていてはダメなのだと。


お客様は、

「ジン」を買っているのではなく「翠」を買っている。

「ウイスキー」を買っているのではなく「ハイボール」を買っている。

その「ハイボール」のベースとして「角」や「ジムビーム」を買っている。


「ジン」が好きで買っている、「ウイスキー」が好きで買っている、

そんな方はごく一握りなのであるということ。


さらにはなぜそうなっているのかということに気がつくべきです。

その答えは明確なのですから。

環境開発計画 山本 利晴
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2024年08月24日

個人経営バーの収益検証(実例2)

先日、郊外といえる弊社近隣の個人経営バーに伺いました。


こちらのお店の立地は、駅徒歩5分、

駅前商業地の外れに位置しますが、

角地1階路面店という、入りやすい物件です。


営業時間は18:00〜23:00の5時間、

日曜日と火曜日定休ということで、月21日前後の営業日数。


伺った当日は、雷雨の月曜日でしたが、

先客1名、私の(退店時間22時過ぎ)後に1名で計3名確認。


私のオーダーの価格設定(()内原価率想定)は、

チャージ;770円※ミックスナッツ10粒程度(1.3%程度か?)

某料飲店限定瓶ビール;1,078円(原価不明)

オーヘントッシャン 12年st;1,400円(14.8%)

I.W.ハーパーr;935円(15.4%)

端数切合計;4,180円でした。


席数はカウンター8席+テーブル4席の12席。

前述の通りこの日は雷雨であったことを鑑み、

平均客数;6名/日と想定すると50万円程度の月商、

9名/日としても月商75万円程度となります。


消費形態が私と同じ3杯としてではありますので、

やはり月商50〜60万円ではないかと思います。


その上で、このお店のポイントは原価率の低さです。


カクテルはほぼ出さず、1オペ営業の中、上記から換算すると、

総合原価率は10%かそれ未満という脅威の価格設定です。


月商50万円で原価額5万円程度、

広告宣伝は一切打たず、人も雇わずオーナー独り。

さらになんと自社物件とのことで家賃0。※これはレアケースですね。

粗利45万円のほとんどは自由にできる利益となりそうです。


週休2日でこの原価設定という強気の営業を、

この郊外立地で行えるのはこういう背景があるのですね。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:業務店調査
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2024年08月17日

お盆期間中の繁盛店

世間では今週、お盆休み期間中ですが、

私がお店に立っていた頃から、

料飲店にお盆休みというものはないところが多いです。


そんなお盆期間中の集客状況調査に、

12日(祝)と13日(火)に業務店調査を行いました。


12日(祝)にはあえて、都内2等立地(四谷)1等物件店へ。

18時開店のダイニングバーに開店直後に入店、

19時までには4組ほどの入店があり、

店主の“暇”予想は外れそうな流れでした。


13日(火)には反対に、超1等立地(大手町)店へ。

予約時に話を聞くと、昼間(午後)の時間にすでに満席とのこと。

金融関係にお勤めの方々による利用や、

女性グループのアフタヌーンティー(酒)的利用で埋まっていました。

18時半に伺った時には落ち着いており、

夜の時間は引きが早いだろうとのこと。その通りの流れでした。


これまでも何度かこちらの記事でも採り上げましたが、

より”早い時間に集まって飲む”

この傾向が定着してきているように強く感じます。


遅い時間が主体の料飲店は一部地区を除いて、

成立が難しくなっているのではないでしょうか。


これからのバー業態は、いかに“早い時間”にシフトできるかであり、

その短い“早い時間”で、いかに人時売上高を高められるかであると、

今回の調査でもその思いを強くいたしました。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:業務店調査
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