2021年07月24日

日本酒カクテル専門店

2011年4月20日、私が企画させていただき、銀座にオープンしたSAKE HALL

このたび10年の営業を経て、2021年7月7日にさらに進化して移転リニューアルオープンいたしました。
renew_sakehall.jpg

遡ること11年前の2020年某日、ある方から「日本酒の復権に力を貸してほしい」との言葉をいただき、それまで洋酒を専門としてきたバーテンダーであった私がはじめて、日本の酒造りの奥深さ、素晴らしさに出会い、新業態として創造したのがこのSAKE HALLでありました。

現在に至るまで、日本酒は(震災応援消費のあった2011年を除く)前年割れが続いておりますが、その要因は一言、「新しい飲み手を増やせていない」のであります。

では、「新しい飲み手」を増やすにはどうしたら良いか?

それは現代の酒の歴史を見ても明らかなのでありますが、

『お店(外食)で広く飲まれるお酒にする』

ことが唯一の手立てと私は考えます。

“とりあえず”のビールは言わずもがなですが、最近ではレモンサワーもハイボールも、それ以前はワインも、本格焼酎も、酎ハイ(甲類焼酎)も、さらにその前はウイスキー(オールド)も、そしてそれら競合がなかった時代には勿論、日本酒(清酒)も。

それら各々が広く飲まれ始める時には家飲みからスタートしたものはなく、すべて『お店(外食)』で広く飲まれはじめてから家飲みへと繋がって行きました。

一人の飲み手として考えれば難しいことではないのですが、よほどのお酒好きでない限り、日常の家でいつも飲むお酒はいつも飲むお酒であり、(ビールならビールの中で銘柄を変えることはあっても)冒険して飲んだことのないタイプのお酒にチャレンジすることはしないと言って良く、
代わって非日常の外食の場でなら、その店の雰囲気やメニューやオススメにより、「いつもと違うお酒を飲んでみよう!」となることがあるでしょう。

それならば“日本酒の復権”を実現するためには、日本酒専門店ではない一般の居酒屋やダイニングバー、バーなどで広く日本酒が飲まれるようにすることが必要条件なのです。

“世界初・日本発”の日本酒カクテル専門店としてSAKE HALLが生まれて10年。

着実に日本酒カクテルを採用する一般のお店が増えて来ております。

いつか日本酒が日本の新しい飲み手に広く飲まれるようになり、日本の酒文化がしっかりと継承されていくことを実現するため、私も微力ながら歩みを進めて参ります。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:酒類業界
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画