“見えないもの”どんな店舗になりたいのか、どういうお客様に、何を伝えたいのか、訪れた方にどんな気持ちになってもらいたいのか、といった『店舗コンセプト』を、働く人、一人一人が現場で実際に体現することができることは重視されず、投資されないことが散見されます。
どんなに素晴らしい“箱”をつくっても、流行りの商品を提供しても、
そこで実際に働き、お客様を迎え、おもてなしする“人”を介してしか、企業が伝えたいことが伝わることはありません。
ではその“人”を介して、店舗コンセプトを毎日継続的にお客様に伝えるために大切なことは、
【コンセプター】(※コンセプトを創出、提案する人)
の存在の有無です。

※日本酒カクテル専門店SAKE HALLは10年コンセプトを発信し続け、2021年7月新たに進化して移転開店しました。
店で働く“人”も一人一人、人間ですので、感情もあり、体調もあり、また長く同じ場所で働けば慣れも生じます。
さらには、人は「易きに流れる」と言われるように、楽で容易な方へと流れるものであります。
それに対し、お客様にとっては楽しみにご来店される非日常の特別な時間なのであり、
その両者のズレが、店舗運営の最大の問題と言っても良いのです。
【コンセプター】は、
店を生み出した時のコンセプトを、開店時の熱い気持ちのままに持ちながら、店で働く“人”にその熱を伝導し、
日々常にお客様起点に立って店を見ながら、『店舗コンセプト』という『柱』に易きに流れがちな“人”を繋ぎとめ、引き戻します。
パイロット店舗を構えたものの、自社の良さ(価値)を伝える【場】になっていないのではないか?
このような問題意識がある場合、【コンセプター】が店にいるかどうか、また、【コンセプター】を育てる仕組みがあるか、見直してみてはいかがでしょうか。
環境開発計画 山本 利晴
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