ニュース報道などで確実かつ一斉に、
値上げと雇用環境の厳しさが目に見えて表面化してきています。
街を歩くと、特に駅前一等立地に出店していたチェーン居酒屋が軒並み撤退し、
商業ビルの空きが明らかに目立つようになってきました。
さらには大手だけでなく、
中小規模の酒場・レストランなどのディナー業態の運営会社の、
直近の経営指標を見ると、黒字企業割合は2割台であるのに、
経常利益率が3%、5%、業態によっては10%も計上されているように、
小規模店が補助金で潤うという状態が2年も続いて常態化していると言って良く、
“まん防”措置が取られなくなって、かつ簡単にコロナ前のような集客が難しいとなれば、
多くの小規模ディナー業態店舗が潰れるであろうことは想像に難く無いです。
かたや、以前もブログで「不便でも関係ない。人が集まる【場】」として取り上げたように、
一部の元気な個人店のレストランや酒場は、
家賃の安い郊外で、コロナ禍でも予約が取れないという店が少なくなく、
こうした店舗は概して“高単価&高付加価値”の非日常・完全目的店舗です。
店側の仕入れ値も軒並み上がり続ける状況の中、
安くして集客する業態の店舗は持たなくなることも自明の理です。
となれば、今後のディナー業態が向かう方向性は、
日常では節約節約でも、今日だけは特別な大切な時間をこの店で過ごしたい!
どうせなら多少高単価でも、高付加価値なら是非行きたいと選ばれる店。
こうなるしかないと言って良いと思います。
環境開発計画 山本 利晴
タグ:雑感