“大手化粧品メーカーによる体験型実店舗”が登場したと採り挙げられ、
ネットでなんでも買える今だからこそ、
そのメーカーのファンを増やすため、このような体験型実店舗の重要性が高まっているとされていました。
今、和酒酒類業界でも、そのメーカーや酒造り地域による体験型店舗の出店が相次いでいます。
コロナ禍により、非接触だの、リモートワークだの、ネットで宅配だの、
とにかく「人を介する」ことの否定が重ねられた中で、
このように【場】(実店舗)の重要性が改めて言われることは、素晴らしいことだと思います。
しかしながらこの【場】(実店舗)は、ただ新しく開けるだけでは、
その主体者(メーカーや地域)の良さ(価値)を伝えることはできません。
新商品や限定商品、飲み比べができるなどということだけなら他でもでき、
わざわざその【場】(実店舗)に足を運ぶ必要は高くないからです。
では、わざわざその【場】(実店舗)に足を運び、“トキ”を過ごす価値があるとしたらそれは何でしょうか?
それはやはり「人を介した」体験であり、おもてなしであり、接客スキルであり、
その【場】のコンセプトを体現するスタッフ「人」なのです。
「人を介した」体験を伴う【場】(実店舗)で過ごす“トキ”は、
お客様にとって特別なものとなり、だからこそそのメーカーのファンになっていただけるのです。
環境開発計画 山本 利晴