2023年01月14日

隣の市場は青く見える?

例えば、Barを主体とする業態チェーンが、

レストラン業態にチャレンジしたが、簡単ではないことを痛感し、

業態をBarに戻した。


ある業界紙で、いわゆる“清酒の蔵元”さんによる、

ウイスキーやジンといった洋酒への取り組みの特集があった。


当然、清酒業界に新市場創造の旗手がおらず、

新たな飲み手を増やす手が無いことは理解できる。


しかしながら、ウイスキーにはウイスキーの、ジンにはジンの土俵というものがあり、

そこには歴史も資金も、そして明確に浸透したパーパスを持つ造り手が存在する。


ウイスキーやジンなら売れるのでは?などという、

隣の市場が青く見えるからといって、

付け焼き刃で、パーパスも立たないような社が安易に手を出しては、

ウイスキーやジンの世界が陳腐化してしまうだけでなく、

清酒もさらなる下降を辿ると私は考える。


日本固有の麹文化の酒である“清酒”

世界に類を見ない造りを背景とした独自性ある“清酒”

この“清酒”の市場を真っ向から新たに創造しようという旗手が現れることを、

心から願ってやまない。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画