2024年04月13日

和酒の酒造による地ウイスキー販売の今

先日、日本酒のある試飲商談会に伺った際、

ある、ウイスキーも手がける和酒の醸造会社のブースにて、

現状の地ウイスキーのボリュームをお聞きしたところ、

なんと、売上の8割、製造量の6割をウイスキーが占めるとのこと。


自社の日本酒の販売を伸ばす“手“が無い蔵元が、

洋酒(ジンやウイスキー)に走るのはこういうことかと頷けるほどの、

私の想像を超えるボリュームでした。


しかしながらその醸造会社の担当者の方は、

「ウイスキーが良いのは“今だけ“なので、日本酒を伸ばさなければ」

とおっしゃっておられました。


決してウイスキーブームに溺れることなく、

本来のウリを伸ばさなければ中長期的に先は無いことは、

ご理解されているようでしたが、

いかんせんその実現のための“手“が無いというのが本音のようです。


改めて和酒の酒造による地ウイスキーの今、

洋酒に手を出す(しかない)蔵元の現状を見たように感じました。


これから新しく洋酒に手をだすような和酒メーカーは論外として、

清酒醸造会社、特に市場を牽引すべきNBメーカー社は、

こうした危機感をどの程度持っているでしょうか?


中小零細の蔵元や醸造会社はより強く感じているこの危機感。


『飲み場をつくる』ことに尽きる、

大手清酒NBメーカーが牽引すべきである新市場創造の取り組みは、

待ったなしの状況ではないでしょうか。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:酒類業界
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画