2024年06月15日

ビアフェス東京2024で感じた清酒市場のスタンス

先週末、恵比寿ガーデンプレイスで行われた、

ビアフェス東京2024に伺いました。


伺うのは昨年開催されたビアフェス横浜2023に続いて2回目でしたが、

出展メーカーの顔ぶれは結構入れ替わっているように感じられ、

前売り券5,400円、当日券6,000円という設定にも関わらず、

2日間で2500名という盛況ぶりで、

クラフトビールファンの飲み手が、思い思いに愉しまれていました。


出展メーカーは多彩で、

一般にも知られている大手のクラフトビールメーカーから、

規模のある酒造メーカーの一部門として製造している所や、

卸としてPB商品を出品している所、

そして、全国各地の小規模独立系の製造場まで。


それらのメーカーが造るクラフトビールは個性豊かで、

一般的な大手ビールメーカーのNBビールとは異なる土俵であり、

むしろ、

バーで楽しむオリジナルカクテルの性質に近いと言っても良いほど、

バリエーションはもちろん、その仕上がり品質の高低、

造り手のコンセプトや製造習熟度などがモロに感じられました。


昨年初めて出展したメーカーで、品質が高く評価され、

今年は行列ができていたブースもあり、

それぞれのメーカーは、

いかに自分たちのファンになっていただけるかが勝負という感じで、

こういう側面も、NBビールのそれとは異なり、

バーテンダーや飲食店舗のそれに近い性質のものだと感じました。


ということは、

クラフトビールの市場という側面では、個人店飲食店同様、

群雄割拠で統一感とは反対の個々の魅力を楽しむ市場であり、

大きく市場創造がなされるような性質の商品ではないことも確認できました。


各ブースを回りながら、そんなことを考えていましたが、

振り返って日本酒(清酒)市場も、

このような性質がより強まっているようにも感じます。


一部のファンだけが楽しむ限られた市場に向かうというベクトルで、

加速的にシュリンクする清酒市場を肯定するスタンスで、

業界は良しとするのでしょうか。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:酒類業界
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画