2025年03月08日

酒造コラボ和食店での発信の実際

先日、某酒造と某外食企業がコラボしている、

開店10年を越えた和食店に業務店調査に伺いました。


酒造の発信拠点としての立地は最高で、

お店も継続していることから、

一定の売上は立っていると見受けられます。


今回は、その酒造のフラッグシップ酒と、

前菜とのマリアージュを愉しむコンセプトのコース料理をオーダー。


「食前酒です」

とだけ言って高級フラッグシップ酒が提供されたのには驚きました。


ただ、その一言以外には何もアプローチやお酒の紹介はなく、

この高級フラッグシップ酒について、

当たり前のように知っている客層のみをターゲットにしているのだろうかと思うほどで、

もったいないと感じられました。


何も紹介なくただその酒を飲んだ人には、その酒の良さは半分も伝わらないでしょう。


さてその後、「燗酒」をください。とオーダーすると、

その酒造のラインナップで私も「燗酒」に最適だろうと思うお酒を指して、

「こちらでしょうか」と言うので、それでお願いしますと伝えると、

「樽酒」が冷やで提供されました。


私の声がこもっていたか、小さかったかと思い、

そのとっくり1本はそのままいただき、

追加注文で、再び「燗酒」と伝えると「?」な反応だったので、

ご一緒の方が「熱燗(あつかん)」をと伝えると理解されたようで、

「燗酒(かんざけ)」が提供されました。


一般の和食店や居酒屋であれば、

こうした接客サービスでも致し方ないかと思うところですが、

こちらは酒造の発信店舗。


そのコンセプトを踏まえると、この質には残念に感じてしまいます。


酒造の方もアテンド等で訪れるものと思われますが、

特段何も感じていないのでしょうか。


客単価1万円を超える支払いの同店です。

お店の運営としては継続できているのですから良いのでしょうが、

なんとももったいない限りと感じてしまいます。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:業務店調査
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画