先週、注目の日本酒バー併設の酒屋さん2軒、
業務店調査に伺いました。
1軒は、2014年大阪創業の某日本酒店の浜松町のお店へ。
大阪梅田の他に、京都や三宮にも店舗を構えられ、
関東では伺った浜松町に続き、年明け1月には横浜にも開店とのこと。
さすが勢いのある酒店さん。
伺った土曜日には偶然ある蔵元イベントが開催されていましたが、
スタンディングの店内はウェイティングが出るほどの混雑ぶりでした。
まさに日本酒コアファンの新たな聖地といった感じでしょうか。
そしてもう1軒は、
以前こちらの記事でも取り上げた、
某大手酒卸社が運営されている日本酒バーへ継続調査へ。
先週には
Yahoo!ニュースにも取り上げられるほどの注目度で、
店長不在でアルバイトスタッフがカウンター対応でしたが、
前回同様、『酒ハイ』を新たなベースでおすすめされており、
メイキングもしっかり、高いクオリティで仕上げられて、
美味しくいただくことができました。
こちらは前述の1軒と反対に、
日本酒トライアルユーザー向け提案に力を入れておられ、
『酒ハイ』の他に、飲み比べセットなど、
入りやすい提案で、繁盛されているようでした。
ただ最近業界が力を入れているという『酒ハイ』展開が、
理にかなっておらず、新たな日本酒の飲み手創造には繋がらないであろうことを、
改めて感じられた機会ともなりました。
ポイントを少しだけ挙げますと、
1)『酒ハイ』としての【V.I.】が極端に非統一で、認知のされようがないこと。今回いただいたベース酒の某銘柄を例に取っても、
別の酒卸運営の戦術で使われるベース酒と別に、
蔵元でも独自に割って楽しむ酒を出しており、展開がバラバラなのです。
2)『酒ハイ』としての【飲用時品質】が極端にバラバラで、味として浸透のされようがないこと。某大手メーカーのソーダ割り専用清酒ベースで、
こちらのお店と、他のお店でもいただきましたが、
ベースは同じでも作り方、味わいなどがまるで異なる提供がされており、
ましてやベース銘柄が異なれば味わいが異なり、
“提供店の数×ベース酒銘柄数”の味わいになってしまっているのです。
3)『酒ハイ』提案側、提供側に主体性が欠けていること。『酒ハイ』提案をと声を上げるのは良いのですが、
提案主体の側が多くありバラバラで、展開への思いや実営業が少なすぎるのです。
こちらのお店でも、私の注文に続いて、
関係者グループからの7杯の注文が入っていましたが、
スタッフ曰く、こんなに入ることはほとんどない、、とのことでした。
まだまだ理由はありますが、
『酒ハイ』展開による新たな飲み手創造は、
理にかなったやり方さえすれば、確実に実現できるものなだけに、
理にかなわない今のままでは確実にフェードアウトすると言えるため、
もったいなく、残念であると言わざるを得ません。
前述の1軒目の日本酒コアファンのお一人が仰っておられました。
「もっと日本酒ファンが増えてくれたら良いのに」と、、
私もそう思います。完全に共感です。
微力ながらさらに私もご縁を拡げながら、
清酒でも新市場創造の取り組みの一助になれたらとの思いを強める機会にもなりました。
環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00|
環境開発計画