2024年10月19日

大規模イベントでのポップアップバー運営

先週の月曜日から土曜日に、

渋谷ストリームホール3フロアを借り切って開催されました、

大規模イベントに設置された、

ポップアップバーの運営を受託させていただきました。


毎日夜の時間帯には、

世界的に著名なバーテンダーがゲストとして招かれ、

オリジナルカクテルだけでも1日400杯前後が提供されました。

shibuya_stream.jpg

朝10時よりオープンするポップアップバーでは、

主催者メーカー社のお酒13種類を、

各種飲み方提案、飲み比べ提案を行いながら、

ご来場のお客様に喜んでいただくことができました。


こうしたバーの運営受託には、

弊社が協業させていただいている私の前職でもある、

【日比谷Bar】との協業により、

質の高い事前準備とオペレーションを受託完遂いたします。


私も【日比谷Bar】グループに所属させていただいていた頃、

10店舗近くの新規店舗、新業態オープンの店長や企画を担当、

サービスやオペレーションの組み立てや、

各種開店準備に携わらせていただきましたので、

同グループのメンバーと協業で今回のようなプロジェクトに携われることは、

勝手知ったる安心感があり、高いパフォーマンスを発揮できたと思います。


今回関係各社の皆様、本当にありがとうございました!

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2024年10月12日

新たな飲用文化創造を履き違えている日本酒業界

【文化】とは、検索すると、

複数名により構成される社会の中で共有される考え方や価値基準の体系のことである。

簡単にいうと、ある集団が持つ固有の様式のことである。

(実用日本語表現辞典)

とあります。


これに当てはめると、

「ハイボール」は“日本”の飲酒文化になったと言って良く、

「日本酒」は“コアな日本酒ファン”の飲酒文化であると言って良いと思います。


どちらを目指すかでありますが、

「日本酒」が履き違えていると思うのは、

“日本”の飲酒文化に復権したいように言いながら、

ひたすらに”コアな日本酒ファン”の飲酒文化たる活動ばかり、

今でも展開し続けていることであると思います。


例えば最近の事例で言うと、

「フランスで日本酒イベントが大いに盛り上がっている」とされますが、

「フランスの酒屋に日本酒はほとんどない」ということです。

日本の酒屋にはだいたいワインの品揃えが充実しているというのに、、


また、最近日本酒業界が取り組もうとしている『酒ハイ』

私たちが『SAKENIC』(SAKEニック・サキニック・サケニック)※登録商標

提案をスタートさせた2011年時点では邪道と言われたものが、

今では業界が『酒ハイ』に取り組まれることは良いことと思いますが、

まことに残念ながらこの展開には致命的に欠けていることがあり、

新たな飲酒文化となり得ることは、今のままではあり得ません。


前述のフランスでの“イベント盛況、実需はダメ”もそうですが、

こうして日本酒業界が履き違えていることとはなんでしょうか?


それは、冒頭に書いた【文化】の意味するところ、

その“ある集団”の設定の間違い、戦略の無さと言っても良いところです。


その集団が持つ固有の様式になる(する)戦略が皆無なのです。


いや、ズレと言った方が良いでしょうか。

厳しい、新たな飲み手を創造したい、新たな飲酒文化にしたいと口では言いながら、

その実、コアなところばかりに行って、コア飲酒文化を追ってばかりいます。


なぜそうなってしまうのか。

それには明確に答えがあります。


“数字”というものを常にどこかに置いてしまって見ないようにしていることです。


例えれば、1,000万人の新たな飲用文化にしたいのに、

10人、100人に大いに喜ばれた、ファンが増えた、若い女性が来たというようなことばかり言っています。


「酒ハイ」なら、300店舗に入った!好評だ!などと言っているのです。


残りの999万人以上にとって、そもそも日本酒など眼中にも入らない酒になっているというのに、、


設定数が、ターゲットの”ある集団“ではないところになされているのです。


それは、“数字”と言うとすぐに「そんな投資はできない」とばかり言われることに起因します。

“数字”を見ない市場創造などあり得るはずがないのですのに。。


「投資」とは「時間」を買って短くしているのであって、

一気に「投資」できないのであれば、じっくり「時間」をかけるべきなのです。


しかしながら、ほんの一年、もしくは数年で取り組みの熱は冷めていくのですね。


これは覚悟を持った先導社(リーディングカンパニー)が無いためです。

残念ながら、日本酒の新市場創造は未だまったく光が見えていませんね。

環境開発計画 山本 利晴
タグ:酒類業界
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画

2024年10月05日

酒卸に一縷の望み

先日、某大手酒卸社が運営されている、

日本酒バーに業務店調査に伺いました。


1杯目にいただいた『酒ハイ』は、

飲食専門スタッフでは無く、

同社の社員が店長としてメイキングされたものながら、

氷の量や炭酸の扱いなど、しっかりと基本を押さえられ、

さらには同社の強みとも言える酒の目利きで、

ベースにも面白い酒を使われ、

素晴らしく美味しく提供されておりました。


次の一杯には、同店と某酒類メーカー社による、

オーダーメイド酒をいただきました。


この酒を作るのに、同店店長はその蔵まで赴き、

酒質のコンセプトを共有、造りにも参加され、

思いのこもったオーダーメイド酒でありました。


3杯目以降にいただいたお酒も、

店長の目利きで選ばれたおすすめ酒で、

ストーリーもしっかり語られ、

“語って売る”サービスも、思いを込めて展開されていました。


一連の接客と店舗の質の高さはひとえに、

こちらの店長のモチベーションの高さが反映しているようです。


卸の営業社員であったこちらの店長が、

ここまで質の高い飲食サービスを展開できていることも素晴らしいですが、


何より私が期待を高めたことは、

某大手酒卸社が、トップの意向を背景にこうした店舗運営を行っていること。


最近の酒卸は、とにかく「売れ(てい)る酒を持ってこい」とメーカーには迫り、

投資して“自ら酒を育てよう=業務用展開強化”という意思は微塵も無い。


そんな傾向が長らく続いていましたが、

ようやくというべきか、業務用展開の重要性を感じ、

そのノウハウの一部でも自社蓄積を図ろうと、

このようなお店を開店されたものであれば、

酒卸にも一縷の望みが出てきたと思いました。

これからの取り組みに期待したいです。

環境開発計画 山本 利晴
posted by B.A.R planning at 12:00| 環境開発計画